第16回 “アース(接地)”

2015年 08月 31日

先週は雨が多かったせいか、クーラーをつけなくても過ごせたように感じます。
ちなみにクーラーはこまめに入切するよりも、少しの外出程度ならつけっぱなしの方がエコだそうで、それは一般的に“設定した室温にする電力”より、その室温を“維持するための電力”の方が低いからです。


第16回目の今回は“アース(接地)”についてお話しします。


まず、アースとは、電路と地面を電気的に繋ぐことです。そのために使う線を“アース線”と呼び、銅など通電率の高いものに取付けて地面に埋めるなどする事で、漏電が起きた際の感電が防げます。


家電製品では、冷蔵庫や電子レンジなど、大きい電気が流れる家電製品のコンセントにプラグ以外に先端がY字型の線がついているものなどがあると思います。それがそうです。

制御盤では「扉」や「本体(箱)」部に設置します。
扉については、そこに“電気の流れる機器”が1つでも付いていれば漏電による感電の危険性がありますので、本体だけでなく、そちらにも付けるようにしましょう。


盤のアースは基本的に“鉄板”や“銅板”を使い、本体の底に設置します。
鉄板の場合は、下に銅メッキを敷くと効果的で、これは鉄より銅の通電率が高いからです。
写真のように、接地数が多い場合は長めの鉄板を用意しましょう。
扉にも付ける場合は、本体のアースに近い所にナット溶接などで配線出来るように製作しましょう。


アースはなるべく最短距離を通すようにします。これは、アースがノイズの発生源になるからです。ただし扉につける場合は、まず「開閉の邪魔にならないか」を確認しつつ、出来るだけ短くするようにしましょう。


制御盤に関わるまでは「コンセントについているこの線はなんだろう? 何か意味があるのかな?」と思うだけでしたが、今はその大切さがとてもよくわかるようになりました。


次回は“インバータ”についてお話しします。


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