第5回目 “セレクトスイッチ”

2015年 06月 08日

関西も先週梅雨に入りました。
私は通勤時、駅まで自転車に乗るのですが、雨の日に傘を差しながら運転するのは大変危険なので、雨の日はレインコートを着たり、バスを利用するようにしています。


第5回目の今回は”セレクトスイッチ”についてお話しします。


まず、セレクトスイッチとは操作の切り替えをするためのものです。
“ON OFF”や”自動 手動”というように、ツマミを左右に回すことで回路の切り替えを行います。
誤操作防止や安全のために鍵を差し込んで回すたいぷや、珍しいものでは、写真のように“押しボタンスイッチ”の周りにセレクト用のリングがついている“リングセレクトスイッチ”と呼ばれるものがあります。


次に、接点の種類についてですが、大きく分けると下記の4種類になります。
①通常接点:一般的な接点
②特殊角接点:接点の閉路角度が特殊なもの
③連続接点:ノッチの切替において、一定のノッチ間は閉路を維持し続けているもの
④ラップ接点:ノッチの切替において、回路Aが開路するまえに回路Bが閉路するもの。
※接点同士でバトンリレーをしているようなイメージです


ここでいう“ノッチ”とは、“抵抗器の抵抗値を切り換えるための接点(または装置)”を指しています。
この間隔は30度・45度・60度・90度などがありますが、シンプルに“ON OFF”のみの切替であれば90度の2ノッチタイプが、“手動 停止 自動”などであれば45度の3ノッチタイプがよく使われているようです。


そして「もっと複雑な接点構成にしたい」という時は”カムスイッチ”を使います。
これは低圧回路で使用するもので、信号伝達やインターロック、メーター回路の切り替えなどに使用します。
通常のセレクトスイッチより接点構成の自由度が高い分、受注生産扱いになる事が多いので、手配の際は「回路的に接点構成は正しいか?」「希望する接点構成の型式を選べているか?」「納期は間に合うか?」などいろいろ注意する必要があります。
特殊なものはもちろん受注品になりますので、カムスイッチに限らず、こういう時は見積提出の時点で「これは納期がかかりますので、早めに手配依頼をお願いします」と伝えるようにしています。


今回カタログをいろいろ見ていて、自分は“ツマミが自動的に中央へ戻る”タイプをまだ見たことがないのに気づきました。以前光電機で作った盤には使われていたようなので、図面上だけでなくぜひ実物も見てみたいと思います。


次回は”非常スイッチ”についてお話しします。


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